中国茶の知識
黒茶(プーアル茶熟茶)の特徴、分類と製茶方法 (2015/12/05)
黒茶は、緑茶と同じように製茶した後、
高温多湿な場所に長期間積んで寝かせ、微生物の力で発酵・熟成させた後発酵のお茶です。
後発酵の方法により生茶と熟茶に分けられます。
生茶は、緑茶を長い年月をかけて後発酵させていくもので、年月が経つごとに熟成が進み、芳醇になっていきます。
何年も寝かせたものはヴィンテージ品となり、骨董価値がでてきます。
熟茶は、渥堆という人工的に後発酵を促す工程を経て、短期間で熟成させたものです。
黒茶は、チベット・内蒙古・新疆ウイグル自治区などの地域で多く消費されています。
中国辺境の少数民族、なかでも遊牧民族は冬は極寒、夏は乾燥となる厳しい環境下で暮らしており、食生活も肉食中心となる民族が多いです。
その彼らにとって、お茶は野菜の摂取量を補い、ビタミン補給となる大事な栄養補給源となるとともに、
消化を助ける・脂っこいものを食べた時に油を流し去る・カロリーを取り去るなどの効能も、必要不可欠とされています。
辺境の少数民族にとって「食事を取らなくても、お茶は1日も欠かすことができない」と言われるほどの生活必需品です。
また黒茶はいくつかの形があります。
<黒茶(プーアル茶)の形状分類>
・散茶
散茶とはバラバラの形状のお茶。
散茶はそのまま茶壺にお好きな量を入れて、簡単にプーアル茶が楽しめます。
・緊圧茶
緊圧茶は散茶に蒸気を与え、茶葉を柔らかくします。
柔らかくなった茶葉を布で絞り固め、形を作ります。保存に便利です。
リリーは餅茶・七子餅茶と小沱(とう)茶を取り扱っております。
餅茶はプーアル茶の形状としては最もポピュラーなタイプ。
一枚357gが基本形ですが、日本の皆様に使いやすいようにリリーは1枚100gの可愛いミニタイプの餅茶を作りました。
「七子餅茶」とは
餅茶を7枚重ねて竹の皮で包んであります。
「七子」は子孫が多く福が多いという意味があり、縁起がいいとされています。
さらに、丸い餅茶は一家団欒を表します。
七子餅は縁起物として大変喜ばれ、結婚、出産、正月、祝日などのお祝いの贈り物によく使われています。
小沱(とう)茶はお椀のような形に固められたとう茶を1粒5gのミニサイズ餅茶です。
1粒1回分なので大変便利です。
散茶と緊圧茶の違い
散茶:気軽に楽しめます。飲みたい時に飲みたい分量をすぐ用意できます。
緊圧茶:圧縮されているので、保存や運搬に便利です。
また長期熟成するこtによる変化を楽しめます。
収蔵するには緊圧茶がおすすめです。
プーアル茶の長期熟成による品質の変化の過程を楽しむことができるからです。
緊圧したお茶は体積が小さく、保管しやすいだけでなく、緊圧により、茶の内部の酸素濃度が低くなり、変質しにくく、
また後発酵に有利になると言われています。
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